歌舞伎俳優たちも舞台だけでなく、テレビや映画にもマルチな活動をしているので、見る機会も多いですよね。
その演技のうまいこと、そして品のあること。
そんな役者たちの迫真の演技をナマでみることができるのも歌舞伎舞台ならでは。
「お気に入りの役者さんの演技をみたい」
「日本の文化をもっと知りたい」
「○○の物語がすきだから、どんな風に演じられるのかみてみたい」
理由はそれぞれでも、「思い立ったら吉日」、歌舞伎観劇へと誘われてみましょう。
そこで気になるのが歌舞伎を観劇する際の服装。
歌舞伎をより楽しんでほしいからこそ、オススメの服装があるのでご紹介したいと思います。
監修 小山 絵実(コヤマ エミ)
経歴
準ミスインターナショナル日本代表(2004年度)
ミスアース日本代表(2005年度)
女性起業家大賞最優秀賞 受賞(2019年)
日本化粧品検定1級 保有
現在
株式会社ミスコンシャス 代表取締役社長(2012年~)
業界最大級のインターネット専門レンタルドレスショップ「おしゃれコンシャス」を運営しています。
ファッションモデルやアパレルバイヤーの経験もあり、おしゃれコンシャスでは主に商品の仕入れを担当。
TV、新聞をはじめとする100を超えるメディアに出演しています。
長年の経験と培った専門知識をもとに、信頼できるマナー・ファッション・美の情報をお届けします。
CONTENTS
歌舞伎を観劇するときの服装
ポイントは2つ
歌舞伎観劇に服装ルールはある?ない?は気になるところですよね。
実は、服装のルールはないんです。
Gパンの人もいるし、歌舞伎は海外の方にも人気なので、カジュアルな格好で観劇している人も。
そもそも歌舞伎は庶民の娯楽だったので、そこまで服装を気にしなくても大丈夫。
ですが、歌舞伎を観劇するにあたり抑えておきたいポイントがあるんです。
ポイント1 歌舞伎は長丁場
一部から三部と昼部・夜部とあり、だいたい一部が休憩を含め4時間程度。なので、疲れない格好&座っていて安心な裾丈感ある服装がオススメ。
ポイント2 歌舞伎会場は華やかな場所
着物や正装している人もいるので、せっかく歌舞伎を観に行くなら、その雰囲気に合った気品ある服装がオススメ。歌舞伎を観劇するときの服装
年代別にご紹介
~30代女性におすすめのワンピース
若手歌舞伎役者も活躍が目覚ましい中、若い女性にも人気急上昇の歌舞伎。華やかな会場には、着飾りを楽しんでいる上品なお姉さま方がたくさんいるので、可憐な着飾りを楽しんでみましょう。
40代~女性におすすめのワンピース
いろいろな経験を経て、日本古来の良さを改めて感じる方も多いのでは。古典の奥深さを体感し、奥ゆかしさを演出してみましょう。
あなたの歌舞伎観劇席はどの席?
座席によって服装も選んでみよう
観劇すると決めたら、次はどの席か選ぶのも重要ポイント。
なぜなら、席によっては舞台の観え方や料金も変わってきますからね。
2013年に完成した五代目歌舞伎座の場合
- 一等桟敷席
- 一等席
- 二等席
- 三等A席
- 三等B席
と席が分かれています。
一等席は料金が一番高く一番見やすい席。
一番お値打ちなのが三等B席で他の席に比べると遠いので少し見づらい席です。
なかなか観劇する機会がないから、奮発して一等席にするもよし、最初だからお値打ちでもよし。
ただ、どの席を選んでもナマで歌舞伎を感じることができちゃいます。
座席によっても、観劇する人の服装が異なっていたりするので、ぜひ座席別で服装の雰囲気も変えてみてはいかが?
俳優の息づかいまで聞けるかも
一等席&一等桟敷席にオススメの服装
一等桟敷席
客席から一段高くなっているので人目につく席。
一等席
歌舞伎俳優の名演をより近くでみることができる席。
客席から一段高くなっているので人目につく席。
一等席
歌舞伎俳優の名演をより近くでみることができる席。
一等と付くだけに特別感ある席=人目につく席
特に桟敷席は客席から一段高くなっているので、自然と役者さんやお客さんからもひと目についてしまう席です。
特別感ある席では、服装もエレガンスに着飾ってみましょう。
十分に俳優たちの名演は伝わる
二等席以外にオススメの席
二等席や三等席ならではの楽しみ方のある席。特に三等席は常連や芝居通の人がいたりして、絶妙なタイミングで「待ってました」「○○屋(屋号)」と声掛けする大向こうが間近で聞けちゃうかも。
フォーマル感あるスーツを選ぶのも粋
2009年に無形文化遺産に登録された歌舞伎。フォーマル感あるスーツで観劇するのも粋な計らいで素敵ですよね。
スーツは着用するだけで、自然と背筋が伸び凛とした女性になり歌舞伎観劇にぴったり。
ただ、観劇なので式典のようにきっちり感あるスーツでなくても◎。
フォーマルスーツはカラーによってずいぶん印象が変わりますよ。
ライトカラー:華やかな印象を与えてくれる
ダークカラー:落ち着いた印象を与えてくれる
ダークカラー:落ち着いた印象を与えてくれる
あなたのお好みのカラーはどっち?
ライトカラースーツで歌舞伎鑑賞
ダークカラーのスーツで歌舞伎鑑賞
歌舞伎座以外で観劇するときの服装
歌舞伎座での歌舞伎は一年を通して演目が行われています。歌舞伎座の他にも博多座、金丸座、梅田芸術劇場、京都四条南座、大阪松竹座、新橋芸術劇場などがあります。
国立劇場では定期公演もあったり、春と秋は地方巡業もおこなっていたりするので、東京までいかなくても見れるチャンスはあるんですよ。
その反面で歌舞伎役者さんは休む暇もないほど大忙しですよね。
歌舞伎座は特有の雰囲気を醸し出していますが、他の会場で行われる場合もまた違う雰囲気があるもの。
公演会場などによって服装の雰囲気を変えてみるのも、楽しさ倍増。
地方公演
歌舞伎座に行くアクセス時間を考えるよりも、比較的短時間で会場入りできるかも。観劇時間は多少長くても、アクセスが短いとまた服装の幅も広がったり。
ついでに、観劇前後にお出かけするのもいいですよね。
地方ならではの会場の雰囲気もあるので、その雰囲気に合わせてみてはいかが。
コクーン歌舞伎
古典歌舞伎の演目をNEW演出して公演するコクーン歌舞伎。会場も渋谷BUNKAMURA内のシアターコクーンが使用されています。
会場の立地や雰囲気からも、敷居の高さをさほど感じなく楽しめそうですよね。
スーパー歌舞伎
最近では「ワンピースが歌舞伎に」と話題になったことで、スーパー歌舞伎を知った人も多いはず。スーパー歌舞伎とは現代風歌舞伎のこと。
古典だとやや抵抗があっても、なじみ深いアニメが演目だと、身近に感じてどんな風に演じられているのか見てみたくなりますよね。
いつもとはちょっとテイストの違う歌舞伎なので、服装も新感覚で◎
歌舞伎の観劇マナーあれこれ
いざ歌舞伎を見に行くと決めたら、観劇マナーを知っておくとより安心して楽しめちゃいますよ。
歌舞伎観劇には服装マナーはないけれど、観劇マナーはあります。
とはいえ歌舞伎だからというマナーはなく、舞台を観劇する時なら同じマナー。
「心地よい空間で観劇しましょう」
だから、一人ひとりが守ってほしい観劇ルールを覚えておきましょうね。
守ってほしいルール
- 携帯電話の電源はオフ
- 私語や雑音は控えよう
- 舞台の撮影や録音は×
- お子さんがぐずったら、ロビーで休憩しましょう
飲食しても大丈夫?
歌舞伎は演目時間も長いので、途中でお腹がすいちゃう心配もありますよね。
基本は幕間(30分程度の休憩)があるので、その間に食事をするのがベスト。
劇場内のお店に入るかお弁当を購入したり、持ち込んだりして大丈夫ですよ。
一説には、幕の内弁当は幕間の間に食べる食事だったことから名付けられたとか。
助六寿司は演目「助六由縁江戸桜」からとられた名前だそう。
歌舞伎は現代でも身近な存在であることを感じさせてくれますね。
話が少しそれてしまいましたが、飲食する場合は座席で食べることが可能。
だけど、あまりニオイの強い食べ物などは周りの迷惑になりますので、避けましょうね。
ちなみに、桟敷席は幕間にお弁当を座席まで届けてくれたりもするんですよ。
さすが特別席!!
演目をより楽しむアイテム
知っている物語なら、なんとなくわかるけれども、より深く知りたい・よく知らない場合は、アイテムを利用するのも一つの手。
- プログラム
- イヤホンガイド(会場によっては、無い場合もある)
もちろん、内容がわからなくても役者さんの名演に引き込まれるはず!
「まず、今日はこれぎり」
日本人で良かった。
そう思える伝統芸能があることは日本人の誇りでもありますよね。
そのような素晴らしい文化、歌舞伎を観劇する際には、ぜひ服装ルールはなくても着飾って楽しんでみて欲しいなと思います。